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お葬式の豆知識

納棺の服装、何が正解?男女別の服装マナー【通夜なしケースも解説】

2025年05月26日

納棺は故人との最後のお別れのひとつとなる大切な儀式です。しかし、この納棺にどのような服装で臨めばよいのか迷う方も多いでしょう。特に通夜がない場合や、自宅で行う場合など、状況によって適切な服装は変わってきます。この記事では、納棺の際の服装マナーについて、男女別に詳しく解説します。故人を送り出す大切な時間に、適切な服装で参列するための参考にしていただければ幸いです。

納棺の意味と流れ

納棺とは、故人を棺に納める儀式のことです。故人の体を清め、死装束や好きだった服を着せ、故人の思い出の品や手紙などを一緒に入れることもあります。

一般的に納棺は葬儀の前に行われ、近親者だけで執り行われることが多いものです。通夜や葬儀と比べると「家族向けの儀式」という要素が強く、親しい身内を中心に行われるのが特徴です。

納棺の場では、故人への最後の身支度を整え、ゆっくりと別れの時間を過ごします。参列者は故人に触れる最後の機会でもあるため、厳粛さと敬意を持った対応が求められます。そのため、服装にも一定の配慮が必要になってくるのです。

納棺の流れと参列者の役割

納棺の大まかな流れは以下のとおりです。家族や近親者は、この流れに沿って納棺に参加することになります。

  1. 故人の体を清める(湯灌・枕直し)
  2. 死装束を着せる
  3. 棺に花や思い出の品を入れる
  4. 故人を棺に納める
  5. 故人との最後のお別れをする
  6. 棺に蓋をする

参列者はそれぞれの役割を担いながら、故人を送る準備をします。家族によっては故人の髪を整えたり、好みの化粧を施したりすることもあります。このような重要な場面に相応しい服装を選ぶことが大切です。

納棺の服装を考える際のポイント

納棺に適した服装を選ぶ際には、いくつかのポイントを考慮する必要があります。状況によって望ましい服装は変わってくるため、判断基準を理解しておきましょう。

納棺の場所とタイミングで変わる服装

納棺がどこで行われるのかは、服装選びに大きく影響します。一般的に納棺が行われる場所は、主に自宅と葬儀式場の2パターンです。

自宅で納棺を行う場合は、比較的プライベートな空間での儀式となります。外部の目がない分、服装の自由度は高めですが、故人への敬意を示すために、あまりにもカジュアルな服装は避けるべきでしょう。

一方、葬儀式場で納棺を行う場合は、そのまま通夜や告別式へと続くことが多いため、最初から喪服を着用しておくと安心です。特に通夜なしで直接告別式に移行する場合、納棺から一連の流れで葬儀が進行することを考慮しましょう。

納棺後の予定も考慮する

納棺の後にどのような予定があるのかも、服装を決める重要な要素です。納棺後すぐに通夜が始まる場合や、告別式がある場合は、最初から喪服を着用していると慌てずに済みます。

また、納棺後に自宅に戻る予定がある場合は、平服(略式の喪服)でも問題ないでしょう。ただし、その後の予定変更の可能性も考慮して、喪服または準喪服を持参しておくことをおすすめします。

特に通夜なしのケースでは、納棺から告別式へとスムーズに移行できるよう、服装に気を配ることが大切です。

自宅で納棺を行う場合の服装マナー

自宅で納棺を行う場合、どのような服装が適切なのでしょうか。プライベートな空間であっても、故人を送る大切な儀式としての配慮が必要です。

男性の自宅納棺時の服装

自宅での納棺に参列する男性は、基本的に平服(略式の喪服)での参列が一般的です。具体的には、ダークカラーのスーツ(黒・紺・グレーの無地)に白いワイシャツ、地味なネクタイという組み合わせが望ましいでしょう。

カジュアルな普段着は避け、少なくともジャケットやシャツなどのきちんとした服装を心がけることが大切です。明るい色や派手な柄のものは避け、落ち着いた色合いの服装を選ぶのがマナーです。

もし納棺後にそのまま葬儀場へ移動する予定がある場合は、最初から喪服または準喪服(黒のスーツに黒のネクタイ)を着用しておくと安心です。

女性の自宅納棺時の服装

女性の場合も、自宅での納棺には平服(略式の喪服)が適しています。ダークカラー(黒・紺・グレー)の地味な服装で、肌の露出が控えめなものを選びましょう。

具体的には、黒や紺のワンピースやスーツ、セットアップなどが適しています。派手な柄や装飾、光沢のある素材は避け、シンプルで落ち着いたデザインを選ぶことが大切です。

アクセサリーは控えめにし、派手なメイクも避けるべきでしょう。故人への敬意を示す清楚な印象の服装を心がけましょう。

葬儀式場で納棺を行う場合の服装マナー

葬儀式場で納棺を行う場合は、自宅での納棺よりもやや格式高い服装が求められます。特に通夜や告別式が続く場合は、一連の儀式に対応できる服装を考える必要があります。

男性の式場納棺時の服装

葬儀式場での納棺に参列する男性は、基本的に喪服または準喪服を着用するのが一般的です。黒のスーツに黒のネクタイ、白いワイシャツ、黒の靴下、黒の靴という組み合わせが基本となります。

特に通夜なしで納棺から直接告別式に移行する場合は、最初から正式な喪服を着用しておくと安心です。急な段取り変更にも対応できますし、他の参列者との服装の差で気まずい思いをすることもありません。

アクセサリーは時計以外は基本的に身につけないか、非常に控えめなものにしましょう。故人への敬意を示す厳粛な場にふさわしい装いを心がけてください。

女性の式場納棺時の服装

女性の場合も、葬儀式場での納棺には喪服または準喪服の着用が望ましいです。黒のワンピース、スーツ、アンサンブルなどが適しています。

光沢のある素材や装飾は控え、肌の露出も最小限にするよう心がけましょう。黒のストッキングと黒の靴も忘れずに。パールのネックレスやイヤリングなど、シンプルで控えめなアクセサリーは着用しても問題ありません。

通夜なしで納棺から直接告別式へと進む場合は、正式な喪服で参列することをおすすめします。納棺時の服装で葬儀にも対応できるよう、事前に準備しておくことが大切です。

通夜なしの納棺における服装マナー

近年増えている「通夜なし」の葬儀スタイルでは、納棺から直接告別式へと進むケースが多いです。このような場合の服装について解説します。

通夜なしの流れと服装の注意点

通夜なしの流れでは、一般的に納棺を行った後、比較的短時間で告別式へと移行します。そのため、服装選びの際には一連の流れを考慮することが重要です。

基本的には、納棺の時点で告別式に適した正式な喪服を着用しておくことをおすすめします。これにより、納棺後に服装を変える手間が省け、スムーズに告別式に参列することができます。

特に遺族や近親者の場合、納棺後は様々な対応に追われることが多いため、服装の心配をする余裕がないことも考慮すべきでしょう。最初から適切な服装で臨むことで、精神的な負担を軽減することができます。

通夜なしの納棺での男女別服装例

通夜なしの納棺における男女別の具体的な服装例を紹介します。

性別 服装 小物・アクセサリー
男性 黒の礼服または黒のスーツ、白いワイシャツ、黒のネクタイ 黒の靴下、黒の靴、時計(派手でないもの)
女性 黒の喪服(ワンピース、アンサンブル、スーツなど) 黒のストッキング、黒の靴、パールなどの控えめなアクセサリー

通夜なしの葬儀は一日で多くの儀式を行うため、疲労も大きくなります。動きやすく疲れにくい服装を選ぶことも大切です。特に女性は、ヒールの高すぎない靴を選ぶなど、実用面も考慮しましょう。

喪服の基礎知識:男女別の正しい着こなし

納棺に限らず、葬儀全般で必要となる喪服の基礎知識について解説します。正しい喪服の着こなしを理解することで、故人への敬意を適切に表すことができます。

男性の喪服のポイント

男性の喪服には、正喪服、準喪服、略喪服の3種類があります。納棺や葬儀の状況に応じて、適切な喪服を選ぶことが大切です。

  • 正喪服:黒の礼服(モーニングコートまたはブラックスーツ)、白いワイシャツ、黒のネクタイ、黒の靴下、黒の靴
  • 準喪服:黒のスーツ、白いワイシャツ、黒のネクタイ、黒の靴下、黒の靴
  • 略喪服:ダークカラーのスーツ(黒・紺・グレーの無地)、白いワイシャツ、地味なネクタイ

納棺には、式場で行う場合は準喪服以上、自宅で行う場合は略喪服でも問題ありません。ただし、通夜や告別式が続く場合は準喪服以上を着用することをおすすめします。

また、スーツの下に着るシャツは必ず白を選び、ネクタイも黒の無地または地味な柄のものを選びましょう。靴下も黒を着用し、靴も黒の革靴が基本です。

女性の喪服のポイント

女性の喪服も、正喪服、準喪服、略喪服の3種類があります。それぞれの特徴を理解し、状況に応じた適切な喪服を選びましょう。

  • 正喪服:黒の礼服(ワンピースやアンサンブル)、黒のストッキング、黒の靴
  • 準喪服:黒のワンピース、スーツ、アンサンブルなど(光沢や装飾を抑えたもの)
  • 略喪服:ダークカラー(黒・紺・グレー)の地味な服(肌の露出が控えめで光沢のないもの)

納棺の場合、式場では準喪服以上、自宅では略喪服でも問題ありません。通夜なしで納棺から告別式に移行する場合は、正喪服で参列するのが望ましいでしょう。

アクセサリーは控えめにし、パールのネックレスやイヤリングなどシンプルなものを選びます。派手なメイクは避け、清楚な印象を心がけましょう。また、ストッキングは必ず黒を着用し、靴も黒の控えめなデザインを選ぶことが大切です。

子どもの納棺参列時の服装

子どもが納棺に参列する場合の服装についても、年齢に応じた適切な対応が求められます。子どもの納棺参列についての服装マナーを解説します。

年齢別の子どもの服装マナー

子どもの年齢によって、納棺参列時の服装は異なります。年齢別の適切な服装について見ていきましょう。

就学中の子どもは、基本的に制服が喪服の代わりとなります。小学生、中学生、高校生は学校の制服を着用することで、適切な服装とみなされます。制服がない場合や私服の学校の場合は、黒・紺・灰色などの落ち着いた色の服装を選びましょう。

未就学児(幼稚園児や保育園児)の場合は、あまり厳密な服装規定はありませんが、できるだけ黒や紺、グレーなどのダークカラーの服を選ぶことが望ましいです。ただし、小さな子どもに完全な喪服を求める必要はありません。

乳幼児については、特に服装の制約はありませんが、あまりに派手な色や柄は避けるようにしましょう。年齢が低いほど服装の制約は緩やかになります。

子どもを納棺に参列させる際の配慮

子どもを納棺に参列させる場合、服装以外にも配慮すべき点があります。子どもの心理的負担や理解度に応じた対応を考えましょう。

まず、子どもの年齢や理解度に応じて、納棺の意味や故人との別れについて事前に説明することが大切です。特に小さな子どもには、分かりやすい言葉で状況を伝えるよう心がけましょう。

また、納棺の場で子どもが泣いたり騒いだりする可能性もあります。そのような場合に備えて、別室で待機できるようにするなど、柔軟な対応を考えておくことも重要です。

子どもにとって初めての経験となる場合が多いため、心理的なサポートを忘れないようにしましょう。納棺後のフォローも大切です。子どもの質問に丁寧に答え、感情を表現する機会を与えることで、健全な悲しみの処理を助けることができます。

平服で参列する場合の注意点

自宅での納棺など、平服(略式の喪服)で参列する場合でも、いくつかの注意点があります。故人への敬意を表すための服装の選び方について詳しく見ていきましょう。

平服でも避けるべき服装

平服で納棺に参列する場合でも、「普段着なら何でもいい」というわけではありません。避けるべき服装や色について理解しておきましょう。

まず、明るい色や派手な柄の服は避けるべきです。赤やピンク、黄色などの鮮やかな色や、花柄や派手な模様の服装は納棺の場にはふさわしくありません。

また、Tシャツやジーンズ、短パンなどのカジュアルすぎる服装も避けるべきでしょう。故人を送る厳粛な場にふさわしい服装を心がけることが大切です。

さらに、革や毛皮など殺生を連想させる素材を使った服装や小物も避けるのがマナーです。特に仏教の葬儀では、殺生を連想させるものは好ましくないとされています。

平服でも失礼にならない服装選び

平服であっても、故人に対する敬意を表す服装を選ぶことが大切です。納棺の場にふさわしい平服の選び方を紹介します。

男性の場合、ダークカラー(黒・紺・グレー)のスーツに白や淡いブルーのワイシャツ、地味な色のネクタイという組み合わせが適しています。ジャケットは必ず着用し、清潔感のある服装を心がけましょう。

女性の場合、黒や紺、グレーなどの落ち着いた色のワンピースやスーツが望ましいです。肌の露出が多い服装や、光沢のある派手な素材は避けるようにしましょう。

アクセサリーは最小限に抑え、派手なメイクも控えるべきです。全体的に落ち着いた印象の服装を選ぶことで、平服でも失礼にならない参列が可能です。

地域や宗教による納棺の服装の違い

納棺の服装は、地域や宗教によっても異なる場合があります。日本各地の風習や各宗教の考え方を理解し、適切な服装選びの参考にしましょう。

地域による納棺の風習と服装の違い

日本各地には、納棺に関する独自の風習があり、それに伴う服装の違いも存在します。地域ごとの特徴を理解しておくことで、失礼のない参列が可能になります。

例えば、東北地方の一部では、納棺の際に白装束を着る風習が残っている地域があります。また、沖縄では「白い喪服」を着用する伝統があり、納棺の際も白を基調とした服装が一般的な地域もあります。

地方によっては、納棺を家族だけでなく地域の人々も参加して行う風習があり、その場合はより正式な服装が求められることもあります。地域の風習を事前に確認することが大切です。

迷った場合は、葬儀社や地元の年長者に相談するのがよいでしょう。地域の慣習に従うことで、故人やその家族への敬意を適切に表すことができます。

宗教別の納棺の作法と服装

宗教によっても納棺の作法や服装には違いがあります。主な宗教別の特徴を理解しておきましょう。

宗教 納棺の特徴 服装の特徴
仏教 白木の棺を使用し、死装束(白)を着せることが多い 基本的に黒の喪服。革や毛皮は避ける
神道 白木の棺に白い死装束を着せる 黒の喪服が基本。白や紫の装飾が入ることも
キリスト教 生前の正装を着せることも多い 黒の喪服が基本だが、カトリックでは紫を用いることも
イスラム教 白い布(カファン)で体を包む 地味な色の服装。頭を覆う場合も

宗教によって納棺の儀式や服装に違いはありますが、どの宗教でも故人への敬意を表すことが基本です。宗教的な背景を理解して適切な服装を選ぶことが大切です。

特に異なる宗教の葬儀に参列する場合は、事前に服装について確認しておくと安心です。葬儀社や喪家の方に相談し、失礼のないようにしましょう。

納棺時の服装に関するよくある質問

納棺の服装について、多くの方が疑問を持つポイントをQ&A形式で解説します。具体的な疑問に答えることで、納棺への参列の不安を解消しましょう。

納棺時の服装に関するQ&A

納棺の服装に関する一般的な質問とその回答をまとめました。実際の場面で参考にしてください。

Q1: 通夜なしの場合、納棺には何を着ていけばよいですか?
A: 通夜なしで納棺から告別式に移行する場合は、最初から正式な喪服を着用するのが望ましいです。男性は黒のスーツに黒のネクタイ、女性は黒の喪服(ワンピースやアンサンブル)が適切です。
Q2: 自宅での納棺に親族として参列する場合、略式の服装でも問題ないですか?
A: 自宅での納棺であれば、略式の喪服(ダークカラーのスーツや地味な服装)でも問題ありません。ただし、カジュアルすぎる服装は避けるべきです。
Q3: 納棺に子どもを連れて行く場合、どのような服装が適切ですか?
A: 学生は制服が適切です。制服がない場合や小さな子どもは、黒・紺・グレーなどの落ち着いた色の服を選びましょう。ただし、小さな子どもに厳密な喪服は必要ありません。
Q4: 納棺の際にアクセサリーを身につけていいですか?
A: 控えめなアクセサリーであれば問題ありません。女性の場合はパールのネックレスやイヤリングなどシンプルなものを、男性は時計以外のアクセサリーは基本的に避けるのがマナーです。
Q5: 急に納棺に立ち会うことになり、喪服が用意できない場合はどうすればよいですか?
A: 急な場合は、できる限り地味な色(黒・紺・グレーなど)の服装を選び、派手な色や柄は避けましょう。事情を説明し、理解を求めることも大切です。

これらの質問は多くの方が抱える疑問です。状況に応じて柔軟に対応しつつも、故人への敬意を示す服装を心がけることが大切です。

まとめ:納棺の服装で大切なこと

納棺の服装について、場所や状況別に適切な選択肢を紹介してきました。最後に、納棺の服装で最も大切なポイントをまとめます。

  • 納棺の場所と状況に応じた服装を選ぶ(自宅か式場か、通夜があるかないか)
  • 自宅での納棺は平服(略式の喪服)でも可能だが、カジュアルすぎる服装は避ける
  • 葬儀式場での納棺は喪服または準喪服が望ましい
  • 通夜なしの場合は、納棺時から正式な喪服を着用するのが安心
  • 子どもは年齢に応じた服装で、学生は制服が基本
  • 地域や宗教による風習の違いにも配慮する

納棺は故人との最後のお別れの場です。適切な服装で参列することで、故人への敬意を示すとともに、遺族として悔いのない見送りができるよう心がけましょう。服装に迷った場合は、葬儀社や家族と相談し、状況に合った最適な選択をしてください。

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